キジ島や黄金の環
世界遺産の旅

ロシアの世界遺産の一つキジ島にある木造の教会建築群。プレオブラジェーンスカヤ教会はあまりにも有名です。オネガ湖にある小さな島、キジ島にある美しい木造教会です。釘を使わない伝統的な技術で建てられています。また、雨の影響を受けにくいようにもデザインされています。ロシアの木造建築技術の高さがうかがえます。その独特な外観を見れば、圧倒されるに違いありません。

ペトロザヴォーツクはカレリア共和国の首都です。ロシア連邦の北西部に位置し、東は白海に面しています。白海の海岸線は約630km。約27,000の河川があり、湖の数は約60,000にもなります。キジ島があるオネガ湖も含まれます。カレリアはフィンランドとの国境地帯で、様々な民族の伝統があります。独特な形のカレリアパイ「カリトカ」が有名です。小麦粥とジャガイモの伝統的な詰め物を入れたパイです。村の人々は美しい自然とともに暮らす術を心得ています。犬ぞりやスノーモービルなど、冬のアクティビティが満載です。冬にはオーロラが見られることもあります。

モスクワから北東約70kmに位置するロシア正教の中心地。ロシア人にとっても、一生に一度は訪れたい町です。1345年にセルゲイ・ラドネシスキーにより創設された「トロイツェ・セルギエフ大修道院」が町の中心です。ロシア最大の修道院で、精神的な主柱となっています。ロシアの様々な町から多くの信者が訪れます。1993年にこの修道院は世界遺産に登録されました。

ロストフ・ヴェリーキーは「偉大なるロストフ」という意味です。モスクワの北東約190km、ネロ湖の近くに位置します。ロシアで最も古い町の一つで、862年に既に記録があります。モンゴル軍の侵入の動乱時代に荒廃しましたが、17世紀にクレムリンが建設されてから復興しました。観光シーズンにはネロ湖で観覧船も運航されます。おとぎ話の世界のようなクレムリンは見ごたえ十分です。

モスクワから北に約260km、ヴォルガ川に面した町です。2005年にヤロスラヴリ歴史地区が世界遺産になりました。11世紀初めにキエフのヤロスラフ賢公が要塞を築きました。この地の人々が信仰していた熊を殺して屈服させたそうです。あくまでも伝説ですが、熊がちょっと可哀想ですよね。現在、熊はヤロスラヴリの紋章になっています。かつてヴォルガ川の交易の要衝として繁栄しましたが、今では黄金の環の中で最大の工業都市となっています。スパソ・プレオブラジェーンスキー修道院が見どころです。

中世の雰囲気を残しつつ、自然と調和した美しい町です。ウラジーミルから北に約35kmに位置しています。ロストフ・スーズダリ公国やウラジーミル・スーズダリ公国において、その時代の首都だったこの町には、歴史が刻まれています。15世紀には宗教の一大中心地となりました。そのため、多くの教会や修道院が現在も残っています。クレムリンやスパソ・エフフィミエフ修道院が世界遺産です。

モスクワの北東約170kmに位置する歴史ある町です。1108年、ウラジーミル・モノマフ大公が要塞を築きました。そこから町の名前が付けられたと言われています。1169年以降のルーシ王朝時には首都となりました。この頃、白石（石灰岩）の建築群が盛んに建てられました。「黄金の門」は、ウラジーミルの象徴的存在です。キエフにある黄金の門を模倣した世界遺産です。フレスコ画やイコンで有名なウスペンスキー大聖堂や、「石の詩」と呼ばれる外壁をもつドミトリエフスキー聖堂。これらの世界遺産は一見の価値ありです。その他、近郊にポクロヴァ・ナ・ネルリ教会もあります。