ヴォルガ河畔の古都ヤロスラブリ


ヤロスラブリの街はモスクワの北東266km、コトロスリ川が母なる河ヴォルガに注ぐ場所にあります。伝説では11世紀初頭、キエフ大公であるヤロスラフ賢公がこの地で崇められていた雌熊を戦斧で殺し、要塞を建てたのが起源であると言われています。ヴォルガ川の交易で栄え、1218年、コンスタンチン・フセヴォロドヴィッチ公により公国の首都になりました。15世紀後半にはモスクワの支配下に入ります。17世紀には黄金期を迎え、モスクワに次ぐ人口の多さを誇り、多彩な建築が生まれました。18世紀、都市計画に基づき、街並みが整理されました。

イリヤ・プロローク教会
預言者イリヤの名を冠する教会は、富裕な商人だったスクリーピン兄弟によって17世紀半ばに建立されました。現在は博物館となっています。市の中心地、ソビエト広場に面し、5つの丸屋根と高さの違う2つの鐘楼を持っています。17~18世紀に、教会内部を埋め尽くすように描かれたフレスコ画に魅了されます。塀には美しいタイルが埋め込まれています。

スパソ・プレオブラジェンスキー修道院

ロシア北東部で最も古い修道院で、市の防衛を兼ねて12世紀前半に建設されました。聖像画学校の設立、叙事文学の傑作「イーゴリ軍事」をはじめとする貴重な本の保存など、文化的な役割も担っています。院内の聖堂(1516年)のフレスコ画は必見です。

キリスト生誕教会

1630~1644年の建立。皇帝とも懇意にしていた商人のナザリエフ兄弟が、東方の化粧タイルの美しさに心を惹かれ、ヤロスラブリで初めて上薬を掛けたタイルを教会の装飾に使ったと言われています。

大きな都市ですが、見どころは市の中心に集中しているので歩いてみて回ることができます。黄金の環で最大の都市ヤロスラブリで昔日のロシアの世界をお楽しみください。








ロシアエクスプレス
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