シベリア・チュメニ旅行記③


シベリア・チュメニは前回・前々回のブログに書いた通り、石油産業が盛んで自然が豊かな場所です。
しかしそれだけではなく、実は日本人もよく知る歴史上の人物・出来事に関する場所が多く存在しているのです。

〇ニコライ2世最後の家

ロシア帝国最後の皇帝、ニコライ2世とその家族は、彼らの処刑地となるエカテリンブルグに送られるまでの、1917年8月から1918年4月、およそ8か月をチュメニ州トボリスクで過ごしました。
この家に移り住み、最初のころは快適な生活を送っていた一家でしたが、段々と状況は苦しくなっていき、最後はほとんど幽閉状態だったそうです。
ご存知の通り、最後は皇帝のみならず夫人・5人の子どもたちも処刑されてしまうという悲しい結末なのですが…
夫と子どもたちを最後まで愛していたアレクサンドラ夫人は、この白い家のバルコニーから外を眺めることが何よりの楽しみだったそうです。
いつまでも穏やかで優しい生活が続くことを信じていたのだろうか…と思うと、胸が痛くなりました。

〇ラスプーチン博物館

今でも謎の人物として描かれることの多いラスプーチン。
彼の生家はチュメニ州・ポクロフスコエ村にあります。
この家はラスプーチンを研究している夫婦によって買い取られ、1991年に私立博物館として使われ始めました。
ラスプーチンはどんな医者も治すことのできなかったニコライ2世の息子の病気を一瞬で治し、皇帝から絶大な信頼を得ていた人物。
一方で、「それはまやかしである」との声は当時から途絶えませんでした。
そんな不思議な聖人の手記や写真、書類などが小さな家の2部屋に処狭しと並んでいます。

↑座ると出世すると言われているラスプーチンの椅子。

〇刑務所博物館
トボリスクのクレムリン敷地内には、1989年まで旧ソ連の中で最も厳しい環境であった刑務所があります。
現在は刑務所としては使われておらず、博物館として中を見学することができます。
当時の囚人たちが使っていた部屋や、面会所、祈りを捧げた教会などもあり、場所によっては全く光が差さない…ということも。


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ロシアエクスプレス
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