シベリアに位置するサハ共和国はヤクート民族の国です。
彼らの言葉ではサハ民族、になります。
おおざっぱにいうと、モンゴルに似た文化、ということができると思います。
遊牧民族で、ゲルのような円形の家に住み(夏のみ)、口琴を奏で、儀式には馬乳酒を飲みます。
言語もモンゴル語と同じグループに属し、いくつかの単語は大変似ているそうです。
しかし衣装に関していうと、不思議なことに、モンゴルよりもロシアに似ているなあという印象を筆者は受けました。
女性は長い髪をみつあみに結い、冠のような頭飾りをつけます。
ドレスは長く、すとんとしていて、鮮やかな色です。シベリアは極寒ですから、冬には厚い豪華な毛皮の帽子をかぶります。
筆者は女性ですから、特に女性の民族衣装に感銘をうけました。
非常に面白いと思ったのは、ヤクート族の女性のアクセサリーは、兵士の鎧に構成が似ているということです。
頭飾りは額を覆い、冠から垂れる長い長い飾りはこめかみを覆います。美しい装飾の巨大なイヤリングは首筋を守り、やはり長く巨大な胸飾りは心臓と腹部を覆っているのです。
現地の方によると、大昔は戦争で負けるために女性は人質として勝者である部族にとられたため、普段から女性を大切に大切に守っていた、ということです。
ちなみに装飾品は全て銀。女性はそのまま部族の宝だったわけですね。
ちなみに兵士といいましたが、ヤクート族では女性の戦士は当たり前、武器をとって勇ましく戦っていたそうです。
美しい宝でもあり戦士でもある、現代女性も見習いたいものですね!
シベリア鉄道13日間