ロシアの長い冬の後は・・・。


冬真っ只中の今ですが、そんなときこそ春にあこがれますよね!
ロシアの春は暦の上では2月28日(2011年)、マースレニッツァというお祭りが一週間にわたって催されます。
春を迎えるこのお祭りは、大きな公園やクレムリンの周りに屋台がたくさん出て、とてもにぎやかな様子です。
ニキータ・ミハルコフ監督の映画『太陽に灼かれて』に出てきたお祭り場面、あの感じが今に伝えられています。
広場の真ん中では、女性の衣装を着せられた巨大なわら人形に火をつけて、冬を送り出します。
そこでみんなで食べるのがブリヌィ。以前このコーナーでご紹介しましたが、丸いクレープは太陽のシンボルです。
ジャムのほかに、イクラやキャビア(!)をサワークリームといっしょにつつんでいただきます。

そして迎える断食の日々・・・。今でも約90日間のこの期間を野菜や果物しか食べない信仰心の篤い人たちがいます。
また、春を迎えたといっても暦の上。日本人には「まだ冬でしょう」と思われるような気候がしばらく続きます。

その断食明けが「パスハ」。ロシアの一年でもっとも大きな宗教行事のうちの一つです。上のマースレニッツァと同じで、毎年日にちが違い、なにか難しい計算の上に決められているとか・・・。2011年のパスハは4月24日。ロシアもやっと春らしくなる頃ですね。
ごちそうをつくって盛大にお祝いします。
メニューの中でも代表的なのがクリーチとイースターエッグ。ロシア正教信者のみなさんは、両方を準備して、教会に持って行き、お清めをしてもらいます。お香にくぐらせたり、聖水を少しふりかけてもらったりします。

クリーチは干しぶどうの入ったほのかに甘いパンで、少し大きめに作ったそれを切り分けていただきます。
イースターエッグは、まずたまねぎの皮を沸騰したお湯で煮出して、その液のなかに卵を漬けて染め上げます。自然な茶色がとても美しいです。

各地の教会では夜通しのお勤めが行われます。特に救世主ハリストス教会のお勤めはテレビで全国放送されますが、その豪華絢爛さは目もくらむほどです。







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