ロシア文学に詳しくなろう~3.ドストエフスキー


『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』など世界中で親しまれる作品を遺したフョードル・ドストエフスキー(1821~1881)。

ドストエフスキーの生きたロシアはロマノフ王朝による帝政時代。
彼は帝政に反発、政治運動に目覚めましたが、1849年にスパイに密告され、社会主義の研究会に属したという罪で死罪を言い渡されてしまいます。
しかし刑執行の当日、まさに銃殺される直前で刑の恩赦を告げられ、その後シベリアにて10年もの間懲役刑と厳しい兵役に服します。
この壮絶な一連の経験は、『白痴』など彼の作品に大きな影響を与えていると言われます。
その後『罪と罰』などを世に送り出し作家として成功を収めましたが、彼の作品の多くは反権力の思想だとして発売禁止とされました。

このように、彼の作品にはロシアの時勢と深く関連しています。
ロシアを訪れた際は、ロシアの歴史背景と合わせてドストエフスキーを詳しく知る良い機会だと思います♪
そんな彼の作品について理解を深められる場所を2つ、ご紹介します。

1. ドストエフスキーの家博物館(モスクワ)

ドストエフスキーの作品には『罪と罰』などサンクトペテルブルグを舞台にしたものも多く、サンクトペテルブルグのイメージが強いかもしれません。
ですが彼の出身はモスクワで、父の勤務する病院官舎で生まれました。
17歳でサンクトペテルブルグに移るまで暮らしていたこの官舎は、「ドストエフスキーの家博物館」として公開されています。

ドストエフスキーの家博物館
住所:ドストエフスキー通り 2、モスクワ
TEL:681-10-85
URL:goslitmuz.ru

2.ドストエフスキー文学記念博物館(サンクトペテルブルグ)
ドストエフスキーが晩年を過ごしたアパートがこの「ドストエフスキー文学記念博物館」の建物です。
彼はサンクトペテルブルグにて20箇所ほどのアパートを転々としていましたが、1878年から亡くなるまでの3年間このアパートで暮らし、『カラマーゾフの兄弟』もここの書斎で書き上げたと言われています。
また子ども部屋には人形や木馬が飾られ、父親としてのドストエフスキーの姿もうかがえます。

ドストエフスキー文学記念博物館
住所:クズニェーチヌイ横町 5/2、サンクトペテルブルグ
TEL:571-40-31
URL:www.md.spb.ru

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