ロシア正教の荘厳な寺院へ


ロシアにはイサ―ク大聖堂、カザン大聖堂、スパース・ナ・クラヴィー大聖堂などロシア正教の寺院が数多く存在しています。
988年にウラジーミル大公がビザンティンからその教えを受け入れて以来、ロシア人の心の支えとして脈々と受け継がれてきたロシア正教。ロシア革命以降の弾圧にもかかわらずロシア人はその教えを忘れはしませんでした。

寺院の造りはこうなっている
○屋根
最大の特徴は玉ねぎ型の丸い屋根。これは火を表し、教会内で活躍する精霊を象徴しています。数は5つが基本で、中心にそびえ立つ一際大きなものが主イエス・キリストを表すとされています。
○天井
多くの教会では、中に入って上を見上げると天に向かい半球型にくり抜かれた天井を目にすることになります。そこには聖者や天を象徴する美しい絵が描かれています。曲線が選出する美しさは筆舌に尽くしがたいものです。
○設計
正面のイコノスタスと呼ばれる美しく飾られた聖障を境に、教会内は人間界と神の世界に分かれます。聖障の向こう側が神の世界。礼拝時に扉が開かれ、教会スラブ語の聖書を司祭が美しいメロディと共に読み上げます。


ロシア人の拠り所となった心を支える正教の教え

かつてロシアの政治的中心地だったキエフ公国は10世紀、ウラジーミル大公の時代にビザンチンからキリスト教を受け入れました。これがロシア正教の起源で、それまで明確な宗教を持たなかったロシア人が、信仰という心の拠り所を得たのはこの時でした。以降、ロシア人は正教に対する並々ならぬ敬意を抱くことになります。ソ連時代には一時、ロシア正教への抑圧も強まりましたが、人々の間ではその信仰は脈々と受け継がれてきました。

1000年もの時を超えて継承される厚い信仰
ロシア正教の信者は、教会へ行くと熱心に十字を切ってお辞儀をします。十字は右肩から左肩へ、次に上から下へ。そして、イコンと呼ばれる聖像画に向かい祈りを捧げます。イコンは聖母マリアなどキリスト教の聖者を描いた絵で、描かれる聖者によって健康回復、学業向上などのご利益があります。教会内には椅子はなく、礼拝時はじっと立ったまま司祭の祈りに耳を傾けます。女性は頭にスカーフを被り、男性は帽子をとるのがエチケットとなっています。








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