開港は1941年7月2日。これはちょうどソ連による対ドイツ大祖国戦争が始まった時期であり、モスクワにある3つの国際空港の中では最も古い空港です。主にカフカス方面の国内線・国際線が多く就航していますが、ヨーロッパ路線も発着しています。
モスクワにある3つの大きい国際空港のうち、ヴヌーコヴォ空港は最も標高が高いため(海抜204メートル)、濃霧のときなどは振り替えの空港としてしばしば利用されています。またその位置関係から、西側の便の飛行時間が他のモスクワの空港よりも10分から20分程度短いので、燃料が少なくてすむとオペレーターたちは誇らしげに話しています。
規模の大きなシェレメチェヴォ空港やドモデドヴォ空港の陰に隠れがちなヴヌーコヴォ空港ですが、空港機能の拡張と快適な利用環境を目指して、近年では施設の改修・増設が積極的に行われています。2004年にターミナルBが新設されたほか、2005年には空港とモスクワ市内を35分で結ぶ特急便が開通し、ますます便利になっています。将来的には、ハブ空港としてさらに重要な役割を担ってゆくでしょう。
