緊張感みなぎる外交政治、国際舞台での存在確立を目指す日本人達の燃える志!その日本の前に立ちはだかったのが大国ロシアです。陸、海の両方で熾烈な戦いを繰り広げました。今回はその海上での戦いを髣髴とさせる資料の数々を保有する博物館をご紹介します。
中央海軍記念博物館
1800年代初頭に建てられた、神殿のような白い石柱の立ち並ぶ壮大な建物は、ワシリー島の顔としてそびえ立っています。前にある赤い二本の灯台とのコントラストがなんとも美しいです。ここではロシアの海軍の17世紀からソ連時代までの歴史に触れることができます。
圧巻は2000点にのぼる船のモデルコレクション。一階の大きな広間に陳列されているそれらは一つ一つの造りがとても精巧で、まるで美術品のよう。それが所狭しと並べられているのですからまさに壮観です。なかには日本と戦いを交えた戦艦の姿も。壁際に並んでいる勲章や旗、地図なども歴史の証言者です。
巡洋艦オーロラ号
現在は博物館として公開されているオーロラ号。ロシアにとっては何よりも革命の火蓋を切った、まさに革命のシンボルという認識が強いですが、実はこの巡洋艦も日露戦争に参加しました。今の船は何度も修復を重ねた後とのことですが、訪れた人に深い感銘を与え続けています。
駆逐艦スチェレグッシー記念碑
日露戦争中に沈んだ駆逐艦です。4隻の日本船に囲まれて、壮絶な最後を遂げました。砲撃を受け、もうだめだというときに、船員二人が自らキングストン栓を開け、自沈したのです。日本側に引き渡されて国辱をさらすよりは、故郷のために命を捧げたのです。この二人の偉業を称えて作られた記念碑は、ゴーリコフスカヤ駅すぐのアレクサンドロフスキー公園はずれに建っています。
.jpg)