サンクトペテルブルグ:青銅の騎士


アドミラルティスカヤ通り沿いに立つ勇壮な銅像。
プーシキンがこの銅像をモチーフにした叙事詩『青銅の騎士』を発表したことから今の名前となりました。

1782年にエカテリーナ2世の命によりロシア帝国の最も有名で最初のツァーリ・ピョートル大帝を讃えるために造られた像です。
台座にはロシア語とラテン語でそれぞれ”エカテリーナ2世からピョートル大帝へ”と刻まれています。
ピョートル大帝が作り上げたサンクトペテルブルグ中心部にあるデカブリスト広場(元老院広場)の中心にあるこの銅像は、巨大な石の台座の上で後脚で奮える馬にピョートル大帝がまたがっていて、馬は後足で蛇、つまりは皇帝に歯向かう人を踏み潰しています。とても力強いですよね。

青銅の騎士が無事である限りはサンクトペテルブルクの町は安泰だという言い伝えがあり、独ソ戦のレニングラード包囲戦では市民がこの像をカモフラージュして最後まで守り通しました。

そしてもうひとつ注目すべきなのは、 銅像の巨大な台座部分。
この台座は "雷の石" と呼ばれています。重量が1,250トンもあるこの石は、人の手で運ばれたものとしては最大級の石です。現代のような技術のない中、当時のロシア人はフィンランド湾にあったこの石を土木技術を総動員してサンクトペテルブルクまで運びこんだんです。
人力ですよ?信じられますか?まるでクフ王のピラミッドみたいですよね。

この銅像の周辺にはエルミタージュ美術館や聖イサアク聖堂などが徒歩圏内にあるので、そちらと併せて散策するのもいいかもしれませんね。








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