サンクトペテルブルグの初夏の風物詩である白夜祭は、深夜になっても太陽が沈まない白夜のシーズンに開かれるお祭りで、端緒となったのは1993年5月にマリインスキー劇場でオペラやバレエ、オーケストラの演奏が『白夜の星音楽祭』と銘打って開催されたため。7月末までさまざまなイベントが日が沈むまで続き、町が活気づきます。
たとえば街角では大道芸などのパフォーマンスが。有名な建造物はライトアップされ、花火も打ち上げられます。
マリインスキー劇場ではソチ五輪の閉会時の指揮者であり、同劇場の監督であるゲルギエフ氏が中心となって『北のヴェネチア』サンクトペテルブルグを盛り上げます。
この白夜祭のもうひとつのハイライトは「赤い帆」で、エルミタージュ美術館本館の前の宮殿広場に赤い帆のモニュメントが設置されるほか、町のいたるところに大小の赤い帆が翻ります。この赤い帆はロシアの童話に基づいていて、赤い帆が幸運を運ぶと信じた少女が周りに馬鹿にされても挫けず、最後には願いが叶うというハッピーエンドの物語です。この赤い帆にちなんだイベントは高校の卒業式の定番だそうで、白夜祭のクライマックスでも深紅の帆を張った帆船が悠々とライトアップされながらエヴァ川を進みます。
これらの白夜祭に関連したイベントは、街角で開かれるものは全て無料であり、行き当たりばったりでいろいろなパフォーマンスに遭遇できます!
そしてオペラやコンサートなどは初心者でも一度は聞いたことがあるような演目が、その方面のちょっとしたファンであればびっくりするような豪華キャストによって、そして歴史のある会場で毎日開催されるので一度は期間中に足を運んでみるのも如何でしょうか。
ロシアの二大都市で文化と芸術に触れてみませんか??