巡洋艦アヴローラの生涯


サンクトペテルブルグの市内を巡るネヴァ川河畔に係留されている軍艦の名前を、みなさんご存知でしょうか。サンクトペテルブルグに一度旅行に訪れた人ならば、まず目にするものだと思います。この巡洋艦アヴローラ(Аврора)は1900年に完成し、1905年のは対馬沖で横須賀でこちらも博物館になっている戦艦三笠率いる日本海軍との戦い、日本海海戦に参加しました。そして数少ないロシア艦艇の生き残りとなったアヴローラは、1917年10月、修理のために訪れていたペトログラード(現:サンクトペテルブルグ)で歴史の主人公となります。つまり10月革命です。ロシアがソヴィエトと名前を変えたそのきっかけがこの船が冬宮に向けて発した一発の空砲であったと言われています。

その後、独ソ戦でドイツ軍の空襲に遭い、半分沈んだ状態になっても船から旗は降ろされかったのです、アヴローラは沈まず、つまり市も屈せず、と。これにより市民の心の拠り所ともなりました。戦争終結後、修理されたアヴローラは1956年に記念船となり、以後今まで3000万人近くもの人がこの船を見学しています。2014年に定期修理のために一度はネヴァ川から姿を消したアヴローラも、今年ようやくその姿を定位置に戻し、その余生を送っています。是非ロシア史の渦の真ん中にいたこの船を、サンクトペテルブルグを訪れたら是非その雄姿をご覧ください。最寄りの駅はメトロゴーリコフスカヤ駅またはプロジャジ・レニナ駅で、そこから歩いて15分程度、ネヴァ川が大ネフカと分かれるところにあります。

街歩きも楽しいサンクトペテルブルク↓
ロシア2大都市ツアー







ロシアエクスプレス
ロシアエクスプレス

  • ロシア
  • サンクトペテルブルグ
  • アヴローラ
  • オーロラ
  • 巡洋艦
  • 戦艦