モスクワ ピョートル大帝のクンストカメラ


クンストカメラ、ドイツ語で驚異の部屋という意味ですが、その名の通りサンクトペテルブルグにあるこの博物館には驚くべき収蔵品が数多く収められています。18世紀初頭にピョートル大帝によって創設されたロシア国内でも最古の部類に入る博物館は、ピョートル大帝の「自然と人間による珍奇かつ稀覯なもの」 をコレクションしています。

日本を含めた世界中のあらゆる民族資料約200万点が集められる中で、最も有名で人気なのが大帝がオランダの学者から購入した「人体標本コレクション」。奇形児や胎児がそのままホルマリンに漬けられて展示されています。もっともグロテスクな所蔵品は、エカチェリーナ1世の愛人だったウィレム・モンスと彼の妹アンナ・モンスの頭部をアルコール漬けにした標本です。

もちろんこんな所蔵品ばかりの博物館ではありません。この博物館は、民俗学の博物館でもあるのです。たとえば、日本からは江戸時代から昭和初期までの生活風俗(武者鎧や茶摘みのマネキンなど)の展示があり、各地から資料が集まっていることが分かります。

また、建物の3階部分にはモスクワ大学を設立したことで有名な天才科学者ミハイル・ロモノーソフの展示室があり、彼が実験に使った器具などが展示されています。ロシアのみではなく、各国の展示を視覚で楽しむことができる博物館です。もしサンクトペテルブルグを訪れた際には一度訪れてみてはいかがでしょうか。







ロシアエクスプレス
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