このマースレニツァで欠かせない食べ物がロシアクレープのブリヌィです。これは丸い形のクレープにバターをたっぷり塗ったもので、溶けたバターがクレープの上で太陽のようにキラキラ輝くことから、この行事に不可欠な伝統食となりました。このことから、マースレニツァは日本では「バター祭り」とも呼ばれています。家庭ではブリヌィが作られるほか、路面店でも購入可能です。フルーツやチョコレートをトッピングしたものから、チーズや肉を挟んだものまで様々なバリエーションのブリヌィを楽しむことができます。
マースレニツァは通常1週間ほどの期間で開催されますが、最終日にはチュチェロ(чучело)と呼ばれる藁でできたかかしを燃やす儀式が行われます。このかかしを燃やす儀式は、冬の間に起きた嫌なことや不安ごとなどに別れを告げ、お互いを認め、許し合うことを誓うという意味を持っています。そのため儀式の行われるマースレニツァの最終日は「許しの日曜日」と呼ばれています。