ロシア旅行・ツアーのトリビア【ロシアの豊穣祭】


夏至、つまり一年の中で一番お昼が長い日。今年は6月21日ですが、ロシア語では太陽が止まっているという意味のсолнцестояниеといいます。そしてこの夏至のタイミングに合わせてロシアやベラルーシ・ウクライナなどのスラブ諸国では、洗礼者ヨハネにちなんだ正教会の伝統あるお祭りイワン・クパーラ(Иван Купала・イワン=ヨハネ、クパーラ=洗礼者)が行われます。もともとこのお祭りは夏至に行われる土着信仰が起源の民衆の夏祭りで、昔の人々はイワン・クパーラの一年で一番短い夜には魔女や蛇、狼男などの全ての悪いものが起きているからこの日は寝てはいけないと信じていました。この後にキリスト教の洗礼者ヨハネの祝日と合体して色々な儀式がとり行われています。なにをするのかというと・・・

・みんなで川などの水場に入る・・・皆で入れば怖くない!昔は川の中にいる悪いものがいなくなり、水に不思議な力がこもると信じられていました。夜には女の子たちが川に花束を投げ込んで浮くか浮かないかで自分の将来の幸せを占います。

・焚き火を飛び越える・・・このお祭りのメインイベント。人々はこの焚き火を囲んで踊りを踊ったり、鬼ごっこをしたり、飛び越えたりします。もっとも高く飛び越えた人が一番幸せな人になれるそうです。お母さんが焚き火に子どもの服を投げこめば、その服と一緒に病気も燃えて子どもは健康になるそうです。

・草花あつめ・・・夜明けまでに集められた草花は薬効があると信じられており、様々な目的に使われます。

このイワン・クパーラの夜は革命前のロシアでは一年のうち一番大事なお祭りであり、殆どのひとがお祭りに参加していました。今でも少なくはなりましたが、何箇所かでこの風習は残っています。






ロシアエクスプレス
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