モスクワの地下鉄


モスクワの地下鉄は正しくはモスクワ地下鉄公社と言い、世界の地下鉄の年間輸送人員においては、世界一の東京の地下鉄に続いて利用客の多い地下鉄(24億人/2014年)となっています。12の路線が市内を駆け巡り、乗り換えの複雑さやその列車の運行の正確さは東京のものに引けを取らず、ラッシュ時の運行間隔はなんと山手線にも劣らない90秒となっています。今日はそんな近代的でありながら美しさを兼ね備える、モスクワの地下鉄の魅力について少しだけご紹介します。

モスクワで地下鉄建設案が考えられ始めたのは1875年のことでしたが、色々紆余曲折あり、実際に建設が始まったのは、ソ連になってからの1931年。最初の13駅が開業したのはその4年後の1935年でした。 最初の駅の建築には解体された白石造りのクレムリンや救世主ハリストス大聖堂の一部も建材として使われたようです。その後、第二次大戦中はモスクワ市民のためのシェルターとなったり、継続した建設のおかげで双方向の環状線や多くの新駅が誕生したりして今日の形になっています。

さて、こんな歴史を持つモスクワメトロですが、単なる交通手段だけではありません。地下鉄駅は全体で約200ありますが、そのうち44もの駅がロシアの文化遺産として登録されているのです。多くの歴史ある駅には荘厳な装飾がほどこされ、観光客には地下宮殿と呼ぶ人もいるほど。広々とした天井と白を基調としモザイク画や彫刻が飾られた駅は日本の機能的なものとは全くの別物だことでしょう。そのうちでも有名なのが3号線のプローシャジ・レヴォリューツィ駅です。
この駅のプラットホームはまるで地下にある大通りのようで、大きな円柱の脇に、彫刻家たちがブロンズ製のソ連市民達を設置しました。両親もいれば、ピオネール(少年団)も、スポーツ選手も、赤軍兵士や学生、農民もいて、なんでもありですね。犬を連れた国境警備兵までいて、犬の鼻や脚は撫でられすぎて金ぴかに輝いています。
メトロに関するいくつかの迷信として、この犬の鼻や脚をなでるとその人には幸運が訪れるそうですよ。

また、いくつかの駅の、壁が大理石や石灰石でおおわれているホームであれば、もしかすると化石を見ることが出来るかも知れません。これまで50か所の駅で発見されています。これについては専門のまとめられたサイトが存在するので気になった方はチェックしてみてください。

モスクワの地下鉄の迷信や素晴らしいところはまだまだあるのですが、是非これは自らの目で見に行くべきです!意外な観光名所はまだロシアに沢山あります、是非旅行中に発見してみてくださいね。

街を歩くだけでも発見がいっぱい↓
モスクワ・サンクトペテルブルクツアー









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